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所有者不明土地の特措法が見直しへ|相続した土地は大丈夫?

「所有者不明土地」という言葉、ニュースで見かけたことはあっても、自分には関係ない話だと思っていませんか?

2026年10月8日、国土交通省の審議会が、所有者不明土地に関する法律(特別措置法)の見直しに向けた検討をスタートしました。

今回の記事のポイントは次の3つです。

  • 国が、所有者不明土地の特措法の見直しに向けた検討を始めた
  • 2022年の法改正から5年というタイミングでの見直しで、結論は2027年冬に取りまとめ予定
  • まだ話し合いの初回で、何がどう変わるかは決まっていない。ただ、相続した土地がある方には「今のうちにできる備え」がある

アイム不動産は、福島県を中心に中古住宅の買取再販や仲介をしている会社です。

相続した実家や土地のご相談をいただくことも多いので、今回のニュースを、できるだけ噛み砕いてお伝えします。

🤔そもそも「所有者不明土地」ってなに?

不動産登記簿を見ても持ち主がわからない土地、または、わかっても連絡がつかない土地のことです。

国土交通省の調査(2017年)では、こうした土地が国土の20%以上にのぼると言われてきました。

主な原因は、相続のあとに名義変更(相続登記)をしないまま、年月が過ぎてしまうことです。

亡くなった親の名義のまま、さらにその子、孫へと相続が重なっていくと、「いま誰が持ち主なのか」を調べるだけでも大変になります。

🔦今回、何が始まったの?

10月8日に、国土交通省の「国土審議会 土地政策分科会 企画部会」が開かれました。今回が所有者不明土地対策についての最初の議論の場です。

  • これまでの国の対策と、現状の課題を国土交通省が説明した
  • 具体的な議論は、次回以降に行う
  • 法務省など関連省庁の参加も検討されている
  • 2027年冬の取りまとめを目指す

つまり今は、「どう変えるか」を決める段階ではなく、「何が課題か」を整理して話し合いを始めたところです。

🔦なぜ今、見直すの?

理由のひとつは、法律に「施行から5年を目安に見直す」という区切りがあることです。

2022年に改正された特措法は同年11月に施行されたので、2027年が節目にあたります。

もうひとつは、現場で課題が見えてきたことです。

国土交通省は、対策を「発生段階」(そもそも所有者不明土地を増やさない)と「活用・管理段階」(すでにある土地をどう使い、管理するか)に分けて整理しました。

そして、問題が多いのは後者だと指摘しています。

具体的には、次のような課題が挙げられました。

  • 持ち主を探すのに時間がかかるケースが多く、自治体の負担になっている
  • 空き家と違って、周りの住民への危険が目に見えにくい。そのため、自治体の優先順位が上がりにくい

🔦ここまでの対策をおさらい

実は国は、これまでも段階的に対策を進めてきました。

時期主な動き
2018年所有者不明土地の特措法が制定
2022年特措法の改正(土地の「管理の適正化」を目的に追加など)
2023年4月民法・不動産登記法の改正が施行。相続土地国庫帰属制度もスタート
2024年4月相続登記の義務化

入口の対策(これから所有者不明土地を増やさないための仕組み)は、ここ数年でかなり進みました。

次の焦点は、すでにある土地をどう活用・管理していくか、というところに移っています。

🔎同時進行する「土地の適正利用」の議論

もうひとつ、並行して進んでいる動きがあります。

2026年8月、国土交通省の有識者会議が、土地の適正な利用について提言を公表しました。

  • 必要な手続きをとらない開発や、周りに悪影響を与える土地利用など、事後の対応が難しい事例がある。そのため、問題が起きる前に防ぐことが大切
  • 国土利用計画法の見直しを提言
  • 土地取得の届け出義務の対象面積を引き下げるなど、情報把握の強化を求めた

10月の会合では、委員から次のような意見も出ています。

  • 何が「不適切な利用」なのか、線引きがあいまい。基準を明確にすべき
  • 近隣住民からの通報頼みでは、人口減少社会では限界がある。衛星写真やAIなど、デジタルの活用を進めるべき
  • 職員が足りない市町村を、国が支える仕組みが必要

なお、この提言は所有者不明土地の特措法の見直しとは別の検討ですが、同じ「土地をどう適切に使い、管理するか」という流れの中にある話です。

💫福島・東北で、この話が身近な理由

人口が減っていく地域ほど、「相続したけれど使い道がない土地」が増えやすくなります。

遠くに住む相続人が、実家や土地の管理を持て余してしまうケースも少なくありません。

福島の地域でも親御さんが持っていた土地に頭を悩ませている相続人の方からご相談を頂くことがあります。

宅地の他に山林や畑、接道が無い土地。そういった土地も一緒に相続したケースです。

実際その土地を見に行くと足の踏み場もないくらい雑草で生い茂り、隣家に越境してしまっているケースも多々あります。

誰も使わない、誰も管理しない土地が増えると、そのような草木の繁茂や不法投棄など、近隣の方の暮らしにも影響が出ます。

「自分の土地のことだから」で済まない場面が、実はあるんです。

✅今のうちにできる備え

見直しの中身はこれから決まりますが、いま動ける備えは、法改正を待たなくても始められます。

① 相続登記を済ませる
2024年4月から、相続登記は義務になりました。相続で不動産を取得したと知った日から3年以内に申請する必要があり、過去の相続も対象です。

過去に開始した相続の期限は、2027年3月31日とされています。正当な理由なく怠ると、10万円以下の過料の対象になるので、注意が必要です。 at 0203 +2

「祖父の名義のままかも」という心当たりがある方は、まず登記簿(登記事項証明書)で現在の名義を確認してみてください。

② 使わない土地は「手放す」選択肢も考える
活用の予定がない土地は、次のような方法があります。

  • 条件を満たせば、国に引き取ってもらう「相続土地国庫帰属制度」
  • 不動産会社への売却(買取)

どれが合うかは、土地の状態や場所によって変わります。

③ 迷ったら、早めに専門家へ
名義変更は司法書士、相続全般は弁護士や税理士など、内容によって窓口が違います。不動産の売却や活用については、私たち不動産会社にもご相談ください。

❓よくある質問(FAQ)

Q. 所有者不明土地って、何ですか?
A. 登記簿を見ても持ち主がわからない、または持ち主がわかっても連絡がつかない土地のことです。主な原因は、相続登記がされないまま年月が過ぎることです。

Q. 今回の見直しで、法律はどう変わるの?
A. まだ決まっていません。2026年10月8日に最初の議論が始まったところで、2027年冬の取りまとめに向けて検討が進む予定です。決まり次第、改めてお伝えします。

Q. 相続登記をしないと、どうなるの?
A. 2024年4月から義務化されていて、正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象になる可能性があります。過去の相続で未登記のものは、2027年3月31日が期限です。

Q. 使わない土地は、手放せるの?
A. 条件を満たせば相続土地国庫帰属制度を使えるほか、不動産会社への売却という方法もあります。土地の状態によって向き不向きがあるので、まずはご相談ください。

Q. 相談はどこにすればいいの?
A. 名義変更(相続登記)は司法書士、売却や活用は不動産会社が窓口になります。どこに聞けばいいか迷う場合も、お気軽にご相談ください。

🌟まとめ

  • 国が、所有者不明土地の特措法の見直しに向けた検討を始めた(2026年10月)
  • 今は課題を整理して話し合いを始めた段階で、中身はまだ決まっていない
  • 相続登記の義務化は、すでに動いている。過去の相続は2027年3月31日が期限

「まだ話し合いの段階だからこそ」、自分の土地の名義がどうなっているか、今のうちに確認しておくと安心です。

相続した不動産や、使い道のない土地についてのご相談は、アイム不動産までお気軽にどうぞ。


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【この記事を書いた人】本社 津嶋