コラム
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地震災害時の仮設住宅|入居要件と間取り実例

このたびの令和8年(2026年)熊本地震により被災された皆さまに、

心よりお見舞い申し上げます。

一日も早い生活再建を、私たちアイム不動産も遠く福島の地から願っております。

大きな地震のあと、多くの方が気になるのが「仮設住宅」という存在ではないでしょうか。

実はこの仮設住宅、入居要件や実際の暮らし方について、意外と知られていないことが多くあります。

この記事では、2026年熊本地震の事例をもとに、仮設住宅の入居要件・間取り・生活面での実情をまとめました。

🏠仮設住宅は「誰でも入れる」わけではなく、要件がある

仮設住宅には大きく分けて2種類あります。

  • 建設型仮設住宅:プレハブなどを新たに建てるタイプ
  • 賃貸型応急住宅(みなし仮設):既存の民間賃貸物件を自治体が借り上げて提供するタイプ

どちらも「災害救助法」に基づく応急的な住まいであり、一般の賃貸物件のように誰でも自由に申し込めるものではありません。

入居要件(熊本県の賃貸型応急住宅の場合)

以下の1〜4をすべて満たす方が対象です。

  1. 災害発生時、災害救助法が適用された市町村に居住していたこと
  2. 次のいずれかに該当すること
    • 住宅が「全壊」「全焼」「流失」し、住む家がない
    • 「半壊」(中規模・大規模半壊含む)でも住宅として再利用できず解体する
    • 二次災害の恐れ、ライフライン途絶、避難指示などで長期間自宅に住めないと市町村長が認める
    • 応急修理制度を利用する「半壊以上」で、修理期間が1ヶ月を超える見込み
  3. 他に居住できる住宅がなく、自己資力では住宅を確保できない
  4. 「障害物の除去制度」を利用していないこと

ここで意外と知られていないのが、民間の賃貸アパートですが入居者は家賃を払わなくてよいという点です。

賃貸型応急住宅は「被災者・大家・県」の三者契約となり、契約上の借主は県になります。

県が大家さんに家賃を直接支払う仕組みのため、入居者本人の家賃負担は原則ゼロです。

ただし、県が負担してくれる家賃には上限額があり、これを超える物件は選べません(超過分を入居者が自己負担して住むことも不可)。

世帯人数家賃上限(県負担の上限額)
単身5.5万円
2人6.5万円
3〜4人9.5万円
5人以上13万円

つまり「家賃が安い」のではなく「そもそも家賃を払わなくていい」というのが正確な理解です。

入居期間は入居日から2年以内が原則です。

弊社でも東日本大震災の際、県と借り上げ住宅の申請をしておりました。

実際の間取りはこんな感じ

建設型仮設住宅(プレハブ)の場合、熊本県甲佐町の事例では以下のような間取りが整備されています。

  • 1〜2人向け:2K(約29㎡)
  • 3〜4人向け:3K(約39㎡)
  • 集会室「みんなの家」も併設

用地不足に対応するため、氷川町では熊本県内初となる2階建ての建設型仮設住宅も建設されるなど、地域の事情に応じた工夫も見られます。

参考:応急仮設住宅【参考】 – 災害時への取組み – 一般社団法人プレハブ建築協会

❓FAQ:一般アパートと違う「暮らしのルール」

Q. ペットは飼える?

A. 仮設住宅は室内飼育が前提となっています。熊本県の案内でも「大型犬なども室内に入れてみましょう。意外とうまくいきます」とされており、飼育自体は基本的に可能です。ただし、慣れない環境でペットもストレスを受けやすいため、健康観察やかかりつけ動物病院での定期健診が推奨されています。近隣への配慮も入居者自身の責任となります。

Q. ピアノは弾ける?

A. 公式な禁止規定は見当たりませんが、仮設住宅は軽量鉄骨造など簡易な構造で、隣戸との距離も近く遮音性能が高くありません。そのため、アップライトやグランドなどの生ピアノの設置は現実的に難しく、ヘッドホン使用可能な電子ピアノが現実的な選択肢となっているケースが多いようです。

Q. 駐車場は何台まで停められる?

A. 全国一律の「1戸あたり◯台」という基準は特に定められていません。団地ごとの用地の広さによって割り当て台数が決まるのが実情で、用地が限られる自治体では駐車スペースの確保自体が課題になっているケースもあります。2台目以降が必要な場合は、近隣で別途駐車場を借りる必要が出てくることもあるため、入居前に自治体の窓口や管理事務所へ確認することをおすすめします。

💫まとめ  

仮設住宅は「不便で我慢するための仮住まい」というイメージを持たれがちですが、実際には断熱・遮音性能の向上や集会所の設置など、少しでも快適に過ごせるような工夫がなされています。

とはいえ、一般の賃貸物件とは異なる制約もあるため、入居前に要件や暮らし方のルールをきちんと確認しておくことが大切です。

私たちアイム不動産は、福島・東北で不動産業を営む一社として、災害と住まいの問題に強い関心を持っています。

次回は、仮設住宅とはまったく異なるアプローチで注目を集めている「インスタントハウス」についてご紹介します。

【この記事を書いた人】本社 津嶋


参考・出典

  • 熊本県ホームページ「令和8年熊本地震に係る賃貸型応急住宅の供与について」
  • 熊本県ホームページ「ペット飼育に関するQ&A(仮設住宅編)」
  • 熊本日日新聞「<2026年熊本地震>甲佐町で初の仮設住宅」
  • 熊本日日新聞「<2026年熊本地震>熊本県内初の2階建て仮設住宅着工 氷川町」